表情はみえない。けれども,きっと笑っている。ほくそ笑んでいる。そういう存在だもの,悪魔とは。
30万台ほどが感染しているワーム「コード・レッド」によるwhitehouse.govへの攻撃は失敗に終わったが,再び感染が拡大する危険がある。変種が登場しており,次の8月1日の感染拡大では,さらに大きな被害をもたらす可能性がある。システムをハッキングしてワームをふさぐパッチを流すべきだという意見もあるが,その危険性も指摘されている。
悪魔はいつもこの世にはいない。悪魔はいつも,明日,来る存在だ。今日,今ここにいるのは,現実でしかない。現実は,もう悪意をもっていない。事実が進んでいくだけだ。予言,のなかにしかいない彼奴は,だから思いも寄らないことをしでかす。ZDNetの記事のなかの「対症療法よりも,予防措置」という言葉は,そんな奴への対応と云えば,せめて正しい。
日本は金曜日が休みだったが,それだけで報道や危険に関する情報が遅れ,対応が遅いようだ。明らかに国内のサーバーからとわかるスキャンが見られる(多数感染しているということ)。もとはMSのIISの脆弱性だが,これほどの災いを生み出すと,パッチを当てれば済むこと…と受け流すのもためらわれる。コード・レッドの次,がなくても,まだ顔をみせていない悪魔,は潜んでいる。
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